東京で電車が止ると コンサドーレのサポーターが悲しむ らしい。
「いつもは 10時には寝る!」 という5歳児並の睡魔を持つウチのカミさんですが
昨日はちゃんと起きてましてね ゴンちゃんの特集をやるっていう報道ステーションの
スポーツコーナーになるのを待ってました。ただ 10時半ぐらいからだろうって事で
それまでの間 寝ない様にって チャンネルをガチャガチャやってたんですね そしたら
NHKで 「カズ特集」 ですよ。プロフェッショナルって番組で。
こりゃイイって オレもカミさんもガッツリ見ましたよ。ゴンちゃんが始まるまでの間。
番組は カズの生い立ちから 今年の開幕に至るまで インタビューを交えながら
作られてたんですが カズの特集については これまでも多くやってますから さほど
目新しいものはなかったですね。ただ なんつっても 「カズ」 ですし。
その生き様やインタビューの言葉や表情 そのどれを取っても絵になるんですね
カミさんも食い入る様に見てまして いつの間にやら睡魔くんもどっかに行ったご様子
でした。まぁ そうなるのも分りますよ。ほんとシビれる男だもんなーカズは。
で カズのインタビューで気づいたんですが ゴンちゃんとほぼ同じ事を言ってるんで
すね。それは 2人が影響し合ってるからなのか 40を越えて今も現役である人の
自然な考え方なのかは 分らないんですが 2人は ほぼ同じ事を 言っています。
年齢じゃない。頭と心がフレッシュであれば 肉体の衰えはカバー出来る。
サッカーしかないから サッカーを続けて行きたいし 現役でいたい。
自分を求めてくれて そのクラブに向上する熱意があるなら どこでも やる。
カズはインタビューで こうした事を言ってました。多少 表現は違いますが
ゴンちゃんが札幌へ来た時の会見で言っていた事と ほぼ一緒でしたね。
ゴンちゃんは それにプラスして 「みっともない姿をさらすかもしれない」 と言って
ましたが それはカズも 同じ気持ちなんだろうな と思います。
僕ら40代の男も 「仕事を懸命にやる」 って意味では 同じだと思うんですよ。
満員電車に揺られる事も 得意先に頭を下げる事も 深夜に帰宅する事も 実は
カズやゴンと そんなに変わらないと思うわけです。ただ 同世代だから分るんですが
「40代で 走る」 ってのは とんでもなく困難な事なんですね。5分全力で走る と
徹夜で仕事をする をどっちを選ぶ?って聞かれたら 迷わず徹夜を選びますよ。
それぐらい困難な事を しかも それを10代の選手と競い合うってのは 本当に
考えられないほどキツい世界かと思います。ただ 2人はやり続けてるんですよね。
カズのこうした番組を見たり ゴンちゃんが札幌に来て 間近でそういう人をリアルに
感じる事で 改めて やっぱり2人は凄いなぁと実感してます。
「40代の現役」 は 僕らに勇気を与えてくれてますね。
そして 曽田雄志。一昨日 道内ニュースの中の特集で 曽田を取り上げていました。
昨年末 ケガにより現役続行を断念した曽田ですが その後 どんな道へ進むのかを
取材してて これも面白かったですね。カズとゴンが現役にこだわりを示すタイプなら
曽田や中田ヒデは 「引退後の人生」 を示すタイプかと思います。サッカー選手なら
誰もが 常にこの2つの選択に迫られてるでしょうし 考える事かと思います。
で 番組内で語られた曽田の考え方が面白かったですね。
相変わらず曽田語が難解でしたが 言ってる事がカズと正反対だったんですよ。
引退後 サッカーに関わるつもりはなかった。
サッカーが人生 ではなく 人生の一部にサッカーがある。
成功するには 「ブランド」 を手にする必要がある。
こう書くと 「なんだ コイツ?」 と感じるでしょうけど 曽田は 曽田らしい考えを持って
サッカー選手の引退後を示してました。セオリーじゃないけど 妙に納得しましたね。
例えば 生涯サッカーに関われる人は 代表で活躍できた選手や全国区の人気を
得た選手であって それ以外のほどんどは 違う職に就いて サッカーは二次的になる
わけです。そういう意味では 「サッカーは人生の一部」と考える方が普通じゃないか
と思うんですよ。でまた 辞めるのであれば 半端に関わらないで スパッと切り替える
というのも不自然じゃない人生観かと思います。こうした考えは 曽田に限らず多くの
選手が持ってるんでしょうね。ただ曽田の場合 「その後のプラン」 が違うんですね。
「MBAの取得」 ですよ。MBA。 知ってます? オレは よく知らんけど。
経営学修士ってヤツらしいです。曽田は それを取得しようと思ってるそうです。
しかも それを国内じゃなく 欧州で取得しようってプランだそうで。この辺の発想が
並の元Jリーガーじゃないですね。で なぜ そんなとんでもねぇものを狙うか?ったら
「ブランド」 だそうです ブランド。
代表になれたわけでも 全国区の人気を博したわけでもない曽田が 成功をするなら
まず信頼を得なきゃならない と。で 信頼を得るに一番 効果的なのは 資格だ!と。
ただ その資格にしたって ちょろいもんじゃ意味がない 世界的に認められる資格
「MBA」 の取得こそが 曽田の言う 「ブランドを手にする」 って事なんですね。
この辺の発想が ただもんじゃないと言うか 曽田らしいと言うか。
その内 何らかの起業をするんでしょうけど その努力がある限り 何をするにしても
成功するでしょうね。でまた その成功は これからの選手に大きな希望を与えますし
「Jリーガーの引退後」 という視点では これまでとは全く違う存在になるわけです。
曽田雄志はやっぱり曽田雄志で 引退してもなお 目が離せない存在であります。
こうして見ると コンサドーレって面白いですね。今 コンサドーレには
現役にこだわり続け 40代で走り続ける中山雅史と
現役にこだわらず 人生としての成功を目指す 曽田雄志がいるわけです。
そのどちらも 正しく そのどちらも とてつもない強さを持っていて
それを間近で見られるのは 貴重な事じゃないかと思えます。
両極の象徴から 勇気を貰えるんですから 恵まれてますね我々は。
で 肝心のゴンちゃん特集。
プロフェッショナル・カズ特集~報道ステーション・ゴン特集という 素敵過ぎる流れを
かなーり喜んでた我々ですが 10時半過ぎ 聞きたくもないお知らせがされまして。
首都圏で電車が止ったって事で そっちが優先されて 「放送延期」 になった と。
風が吹けば桶屋が~ じゃないんだからさ 何も東京の電車で 我々コンササポが
悲しい思いをするこたぁないじゃないか…。なんだか 一部地域を除くの 一部地域に
なった気がしましたよ。カミさんは何やらブツブツ言いながら即寝してましたからね。
いやー残念でした。ちゃんと放送してよー報道ステーションさんよー。
ん…?でも ゴンちゃん特集やるからってテレビを見てたわけで そのお陰で
カズの番組が見れた と。で それでまたカズや曽田の偉大さも感じたりして。
となると 何も全部が残念だったわけじゃないんだな。
なるほど。これが 「風が吹けば桶屋が儲かる」 って現象か!
と そんな風に考えるオレは MBAなんか 絶対取れないと思います たぶん。