本田と遠藤 2本のフリーキック。お見事でした。
■ 日本 3-1 デンマーク
90分間 ロスタイムみたいなサッカーでした。あれだけ張りつめた緊張感を90分間
持続させた精神力は 凄いとしか言い様がないです。また どこまでもボールを追う
持久力も デンマークを凌ぎましたし 隙を与えない様 バランスを取り続けた冷静な
脳力も高かった。それに加え カウンターの脅威を相手に与え続けたのも リードを
守りきれた要因かと思います。実力は相手の方が上かもしれませんが 戦い方に
おいては 3-1のスコア通り 日本が上の試合でしたね。お見事!
これだけ しっかりした試合が出来たのは 「先制点が取れた事」 に尽きるでしょう。
決勝トーナメント進出を懸ける直接対決で 先制するか させるかは かなり大きく
たかが1点なんですが 取った方は多大な優位性を持つ事が出来るわけです。
特にデンマークは 勝つしか進出の道はなく 1点取られた時点で 2点取らなきゃ
ダメで そのプレッシャーは相当な付加を与えたでしょうね。で その先制点の鍵が
ジャブラニ 攻略。
あの 全く言う事を聞いてくれない 今大会を悩ましている あのボールの攻略でした。
特に強く蹴るブレ球は 揺れる落ちる以前に 「浮く」 という難題があったわけです
どのチームのキッカーも それを攻略できず FKはことごとく入らない状態でした。
そんな中の 本田の1発。たまたま上手く当てられたのかもしれませんが それが
この大舞台で出る。本田のキックは 精度も 度胸も 運も 世界基準でした。
それと もうひとつ。本田が蹴ったあの位置は 昨年の9月 オランダと対戦した時
中村俊輔とキッカーを奪い合った位置。僅か9ヶ月前は 信頼もなく蹴れなかったの
ですが その悔しさを払拭するかの如く 今回 ズバッと決めたわけです。
あの時 「ここ 俺でしょ」 と言った本田の自信は 本物だったんですね。
ただ1点だけじゃ この先どう展開するか分らなかった試合。勝負を決めたのは
遠藤の2点目でしょう。またもFKのゴール。ただ1点目と違ったのは ボールの質。
本田がストレートのボールなら 遠藤は 曲って落ちるボールで 巨大な壁の横を抜け
曲り 更に落ちるボールは GKにとって ほぼノーチャンスのゴールでした。
ストレートのボールと 曲って落ちるボール 巧みにコントロールされた2つのFKが
「この試合を制した」 と言えるのでしょう。まさに ジャブラニを制した結果です。
今大会 ほとんどと言っていいぐらい決まらないFKですが 日本は2本 決めた と。
それは 日本人特有の対応力が発揮された成果かと思います。Jリーグでは既に
使用していたジャブラニですが 南アフリカの環境に適応したわけですから。
こうした器用さも日本人の強みで オシムからは「死んだボールしか上手く蹴れない」
と言われますが 死んだボールを上手く蹴る器用さも たまには役立つんですね。
こうなった日本は フリーキックのスペシャリストチームになりましょう。
とにかく ナイス・フリーキック!ナイス勝利!ナイス決勝トーナメント進出!
ほんと良かったーーー!
と言う事で。
ジャブラニ 制す者 試合を制す。
なんなら
世界も 制せよ。