ようこそ THE 蹴ろうーに。
アルゼンチン&韓国戦の2試合を見て 代表が変わったなとに思いましたね。
選手が自信を持って戦ってるように見えましたし 前よりも躍動感というか
イキイキとプレーしてるように思いました。そうなったのも W杯で得たものが
大きいでしょうし 「まずは守備をしっかりやれば どことでも戦える」 という自信を
掴んだのだと思います。それは岡田前監督の功績と遺産ではあるのですが
それと同時に 選手から感じる変化は “W杯前の迷走は監督の責任でもあった”
と物語るものじゃないかと思いますね。 ゆえに 今さらながら 思いますよ
ザッケローニが1年前に就任していれば・・・ と。
ま 過ぎた事はいいとして。新代表監督のザッケローニ 良いじゃないっすか。
守備ベースの戦い方は変わらないとして そこから規律と自由を程よいバランスで
与えてるようですし 選手が躍動するのも 指揮の巧さがあるからだと思います。
今後は どう得点を奪うか という攻撃の構築でしょうから 難しいながらも
その手腕に期待したいですね。本当に面白いと思いますよ この監督さんは。
聞くところによるとザッケローニは それぞれのトレーニングをそれぞれのコーチに
任せてるようで フィジカルならフィジカルコーチ 守備なら守備コーチに任せて
自分は一切 口を挟まないと聞きました。要するにこれ 「分業制」 なんですね。
日本でも分業制でやってる所は多くありますが 若干違うと思うんですよ。
とにかく “監督は絶対” みたいな風潮があって コーチに全て任せるわけじゃない
言うなれば コーチはあくまでもアシスタント的な存在じゃないかと思います。
こうしたやり方は 監督の意思が細部まで行き届く利点があるのですが その反面
同じプロでありながら 立場の差が大きく コーチという仕事にやり甲斐を持つのは
難しいんじゃないかと思いますね。で 今回 ザッケローニが行ってる分業制は
もっとプロフェッショナルな考え方だろうし こうした監督とコーチ陣の組織化は
日本代表をモデルとして 今後 国内の指導者に伝わって行くと思いますね。
で もう一つ このザッケローニが面白いと思ったのは
選手をプロとして認め プロの組織化を図っている というところなんですよ。
こうやって書くと当たり前っちゃ当たり前の話しなんですが。日本ではプロでさえ
監督と選手の関係が 「先生と生徒」 みたいな関係にあると思うんですね。
常に 監督=教える 選手=教わる みたいな図式があって こうした意識長く続くと
プロ意識に欠けた選手になってしまうんじゃないかな思うのであります。
でまた 先生と生徒の関係になるのも根本的に変なんですよ。 監督と選手は
齢やキャリアは違えど プロという立場は同じですからね。違うのは単に仕事内容
であって 監督は戦術を考え伝えるのが仕事 選手はそれを体現するのが仕事
そうしたプロフェッショナルな関係になるのがベストかと思います。
で このザッケローニさん その辺の意識が やっぱり違うんですね。
先日のアルゼンチン戦後のコメントに その意識の違いを伺えるものがありました
試合前にわたしは
“自分たちができること、知っていることをピッチの上で表現してくれ” と
(選手に)
お願いした。
コメントの中の 「お願いした」 という所。このお願いという表現が翻訳的に
適切かどうかは分らないのですが これが正しいのなら これまでの日本の意識と
かなり違うのかなと思いましたね。ザッケローニの意識は 「こうしなさい」 という
先生的なスタンスではなく 選手を同僚 もしくは プロと認めた上での仕事相手 と
見ているんじゃないでしょうか。監督自身がこうした意識を明確にしてるのなら
選手に甘えは生まれず 代表は より高い意識で強化されてると思いますね。
こうしてザッケローニは 今までと違うものを日本にもたらしてるわけで。
一つは 代表コーチ陣の組織化。分業制にする事で それぞれ高い意識で仕事を
するだろうし シビアになると思いますね。でまたこの考え方は いずれ主流になる
と思います。ユースでも少年団でも 勿論 Jリーグも分業制になると思いますね。
もう一つは 選手の意識。選手をプロとして認める事で どこか甘さのあった日本に
高い意識を植え付けるものだと思います。考えた方として 大きな変化ですよ。
コーチ陣の組織化 と 選手へのプロ意識。
この2つの改革が 日本に新しい何かを生み出して行くんじゃないでしょうか。
それが今の代表を見て まだ僅かながら 「変わった」 と感じるものでした。
就任して まだ2試合ですが ザッケローニに対する期待はどんどん高くなります。
アルゼンチン戦は サッカーの試合としても 見応えのある面白いものでしたし
韓国戦は 戦いの面白さを持ってました。2つとも本当に面白い試合でしたよ。
また これからは守備の構築が出来た上で 攻撃の上積みが出来るでしょうから
益々面白くなるわけです。久々に代表が楽しみな存在になりましたよ。
いろいろ難航した模様の監督就任でしたが ザッケローニで良かった。
だけど 4年後は もっともっと強く言わせておくれ
「ザッケローニで チョー良かった!」 と。