「打倒!」 なら良かったんだけど 「妥当」 とは…。
■ 水戸 1-1 札幌
まぁ引分が妥当な結果ですね。戦力もほぼ同等でしたし モチベーションも同等
でまた両チームに漂う甘さみたいなものまで同等でした。んーなんだかなー。
まず水戸ですが。春に対戦した時は もうちょっと引き締まったチームでしたし
試合も面白かったんですけどね。ただ 昨日の試合を見ると 至る所に甘さがあって
あれ?こんなチームだったかなぁと少々がっかりしましたよ。チーム事情は知らない
ですが 夏ぐらいに何かあったんですかね とにかく甘さが目立ちました。
一方のコンサドーレも なんつうか 合わせ鏡のようで。水戸の甘さに対して こっちも
甘いってんだから なんだかなーと思いましたよ。それでも前半はそこそこ良い攻撃
をして ゴールも奪いましたし このまんまじゃ終わらないだろうと思いつつも
早めに追加点を奪って 締めるとこは締めれば 勝てるだろうなと思っておりました。
がしかし後半。1点ビハインドのホームチームが 後半開始からガンガン来るのは
セオリー中のセオリー。したがって アウェイチームは 守備意識をMAXで臨むか
逆に攻撃意識を高めて臨むか のどちらかだと思うんですね。それが対応策ですし。
ところがコンサドーレは そのどちらでもなく ほぼ普通の状態で臨んだ と。この辺が
勝負事に対しての甘さだと思うんですよ。しかも 相手の思惑通りに失点した と。
昨日 コンサドーレの試合を見る前 川崎vs鹿島を見てまして。
この試合 鹿島の勝負に対するシビアさが凄まじかったんですよ。
状況は1-1の後半15分。優勝への執念を見せる鹿島は アウェイながら勝つため
の手を打ちに出ます。交代で用意したのが 大迫。もちろん1点を取るために。
が 大迫が交代で入ろうとする直前 相手の連携ミスから ラッキーな1点が入ったと。
するとオリベイラは すかさず大迫投入を止める。そして代りに 青木の投入。
交代の意図は もちろん 2-1のままの逃げ切り。
こうして書くと 全くセオリーな采配なんですが。この監督の采配を始め 選手全員が
同じ意図を持っていたんですね。この辺りが 鹿島の強さだと思うんですよ。
普通なら 残り30分もあって本当に逃げ切れるか?って不安になるじゃないですか
だけど鹿島は その自信がある。1人1人が やるべき事を分ってる。
で 遂行するわけですよ 逃げ切るためのミッションを。中でも印象的だったのは
交代で入った青木が サイドでボールを持ったんですね すると川崎の選手が2人
ボールを取りに行くわけです で 青木は すかさずボールを抱えるように倒れると。
その間インプレーでしたから 青木は川崎の選手に ガンガン蹴られる蹴られる
だけど青木に課せられたミッションは 「1秒でも長く時間を使う」 ですから 多少の
痛さなんか関係ないんですね むしろ 時間を使えてラッキーみたいな。
結局 鹿島は2-1のまま 逃げ切りました。
こういう試合になると鹿島は本領を発揮しますし 逆に川崎は勝負事の弱さや甘さを
露呈していましたね。その対照的な構図が面白かったですよ。
正直 鹿島の出来はあまり良くなく 試合としても決して面白くなかったのですが
アウェイチームが勝つ方法や 勝負事に対するシビアさ という面では教科書を
見たような気になりましたね。鹿島には とことんセオリーがあるな と。
今のコンサドーレに 勝負事のシビアさを求めるのは酷なのかもしれません。
まだ自分たちのサッカーを構築する途上ですから。また順位や強化費云々は抜きに
して 戦力がほぼ同等で アウェイの試合を引分けたんですから 悪い結果じゃないと
思います。ただ かと言って あらゆる所に見られる 「甘さを黙認する」 と言うのも
また違うと思うんですね。良い所は良いと認めた上で 緩んでる所を引き締めるのが
本当の厳しさかと思います。後は 我々の目で 声で 矯正するしかないんじゃないか
って思いますね。それがサポーターに課せられた使命ですし。
甘い相手に対し 引分が妥当 というのは やっぱり違うと思った水戸戦でした。