昨日 カズが被災地を訪問したそうで 子供たちが喜んでいたとニュースで見ました。
これまでも 多くの選手が激励に行ってますが やはりカズが行くとマスコミの扱いも
別格と言いますか大きく取上げられますね。まぁ今やカズは “旬” の選手ですから
現地の反応も違うでしょうし 報道陣も大きく取り上げる価値がある と思いますね。
44歳のカズを旬にさせたのは何と言っても 代表vsJ選抜戦のゴール。
この試合がオールスター的な いわゆる花試合だったら カズのゴールも演出の一つ
として見たのでしょうけど それは違って 最もシリアスな状況で行われたものでした。
「東日本大震災復興支援チャリティーマッチ」 と銘打たれたこの試合は 震災から
18日後に行われ まだやる側も見る側も 楽しむ余裕など全く無かった時でした。
選手には 真剣さを求められ 我々見る側は 縋(すが)る様に勇気を欲していました。
ただ 試合は代表のほぼ一方的な展開で。力がある上に 連携も整ってる代表と
急遽 決まった試合で 寄せ集め状態のJ選抜では 力の差は歴然でした。
前半で0-2というスコアも ある意味 真剣さの表れですから 正しかったのですが
「せめて J選抜に1点」 と願いましたね。それは多くの人も思っていた願いでしょう
そんな中で魅せたカズの奇跡。
まさに アンビリーバボー!&ビューティホー!なゴールでした。
この試合自体に持つ意味も生涯 忘れないであろうものですが このカズのゴールも
きっと生涯 忘れないだろうと思います。試合の意味 展開 その中で生まれた奇跡。
ゴールの瞬間は もう感動と鳥肌と喜びと あらゆる感情が湧き上って来ましたね。
と 同時に その瞬間
ゴンちゃんを 想い浮かべました。
常に少し前を走る三浦和良。
その背中を見ながら そこに追いつこう 離されないようにと 走り続ける中山雅史。
そんな2人の関係を思い浮かべながら 「今 ゴンちゃんは どんな気持ちなんだろう」
と思いました。やはり目標の人物だと再確認したでしょうし きっと悔しさもある
そんな中から 頑張る気持ちも湧いているんじゃないか そんな事を考えていました。
その数日後。宮の沢で行われた復興支援チャリティイベント。
会場では様々な催しが行われていました。募金やユースとの練習試合 屋台もあり
雪が降る寒い中でも多くのサポーターが詰め掛けて 賑わっていました。
ゴンちゃんは練習試合の1本目(前半)に出場。カズの活躍とは関係なく 精力的に
「今 自分の出来る事を精一杯やるだけ」 と言うかの様に 全力でプレーしていました
チャリティイベントである事や ユースが相手という事もあって トップ選手の中には
どこか緩んだところも見られたのですが やはり中山雅史は 違ってましたね。
最も違っていたのは 練習試合が終わってからのこと。
練習試合が終わると 各選手はそれぞれイベントに参加していたりしたのですが
ただ その中にゴンちゃんの姿は見えず どこにいるんだろ?と気にはなっていました
で 募金をしたり イベントブースを覗いたりして 宮の沢内をブラブラしまして
ふと見ると クラブハウスの前にも行けるんですね。今年初めての宮の沢でしたから
ルール的なものがどうなってるか疎いんですが 以前は見学者との仕切りがあって
クラブハウス前までは行けなかったんですよ。ただ その日は どうやら行けるようで
こんなチャンスは滅多にない と思って行きましたよ クラブハウス内を覗きに。
クラブハウスはグラウンド側が全面ガラス張りで 中が見れるようになっています。
その日はあいにくの天気で 暗くて中の様子はハッキリとは見えなかったのですが
記者の溜まる所や 選手のトレーニングルームなどが部屋になって続いていました
そんなトレーニングルームに ゴンちゃんは居ました。
コーチらしき人と2人だけ。自分が見た時は バランスボールの上に乗り コーチから
投げられるサッカーボールを蹴り返す というトレーニングをやっていました。
片足でバランスボールの上に乗り 蹴り返す。もしかすると サッカー選手としては
出来て当り前なのかもしれませんが 43歳という年齢を考えれば超人的であります
また そのトレーニングは 片足をやったら もう一方 と長時間やっていました。
自分が見ている間だけで20分はやっていましたね。一つのトレーニングを終えると
ゴンちゃんはゴロっと横になり ヘトヘトの顔をしていました。そして次のメニューへ。
そんなゴンちゃんを見て 今度はカズの事を想いました。
あのカズのゴールは奇跡なんかじゃなく こうしてゴンちゃんと同じく 毎日の鍛錬が
生んだのだと思います。いつ来るか知れないチャンスを 逃さぬよう 日々準備し
それが 復興支援という大きな意義を持った試合で 発揮されたわけです。
中山雅史も いつか来る大きな意義を持ったゴールのため 日々鍛錬しているのだと
思います。そうする事で カズの背中を追い続けているのだとも 思います。
あの ゴンちゃんの苦しそうな表情は きっと 必ず 結果に変わる と信じています。
カズのゴールで 燃えてないわけがないゴンちゃん。
今年の中山雅史は きっと やります。期待しています。
そして そのチカラは僕らのチカラになり やがて 復興へのチカラになるのです。