今日はキリンカップ・ペルー戦。ダイゴジャパンの初陣であります。
西大伍が代表に選ばれましたねー。非常に嬉しく そして 誇りに思います。
プロになれるかどうか プロを続けられるかどうか ギリギリだった選手がですよ
僅かなチャンスをものにして ここまで昇って来たわけですよ。目指している場所は
まだまだ先でしょうけど ひとまずは おめでとう&とにかく頑張れ!と贈ります。
今回 西が代表に選ばれたのは嬉しかったですが それよりも嬉しかったのが
鹿島入団の時でしたね。鹿島は強いからってだけじゃなくて 独特な選考基準がある
と思うんですよ。それも国内の選手では なかなか受からない厳しいものが。
そこに西が認められた というのが嬉しかったんですね。だもんで 今年 西が鹿島に
入ってからってもの ほとんどの試合を見てきました。
開幕当初はケガもあってか 出場できなかったのですが 中断明けのリーグ戦から
出場すると 西らしい 「縦だけじゃないサイドバック」 というプレーを見せていました。
既存のSBの概念を変えるそのスタイルは面白く 効果的なプレーが多かったものの
一方で 不安定な所もあり 失点に絡む時もあったんですね。
その分り易い例が 前々節のリーグ戦。浦和vs鹿島の試合。
この試合で西は 鹿島移籍初ゴールを上げたのですが 後半に西の横を打抜かれて
同点にされたんですね。2-0の圧倒的有利な状況から 立て続けに奪われた2点。
これまでの鹿島なら 1失点はしても 2点目を取られないチームだったと思います
が 西が防ぎきれず同点に。こういう所をオリベイラがどう思うか気になりましたね。
まだ鹿島の一員に成りきれてない と判断されるのか こうした痛みを経験させながら
成長を見るのか ちょっとした分岐点だったように思います。
で 次の試合はACL・ベスト16 FCソウル戦。西はスタメンを外されてました。
監督の判断は理解できますし この厳しさが鹿島なんだろうな とも思いましたね。
試合は ほぼ一方的なソウルのペースで 失点も2つ重ねていました。こうなると
攻撃の手を加えるだけですから SB・西の出場はない と少し残念に思ってましたね
で 後半 監督が交代のカードを切る。1人目がカルロンに代えてフェリペ・ガブリエル
2人目が増田に代えて遠藤。そして残り時間は10分。残されるカードは あと1枚。
80分 交代 西大伍
何としても勝ちたいACL。だが圧倒的劣勢の0-2。残り時間10分。最後のカード。
この条件の中で選ばれたのが 西でした。
普通なら まだベンチに居る攻撃の選手 大迫がいましたし 経験を考えるなら柴崎も
考えられたわけです。ですが オリベイラが決めたのは サイドバックの西大伍。
画面の隅の方で 西が交代の準備をし始めた時は 鳥肌が立ちましたね。
おそらく西への指示は 守備・攻撃の貢献は当然で プレー範囲は右SBの位置から
ボランチ・最前線に至るまで 右半分の広範囲に渡ってたと思います。勝利のために
あらゆる事を託されたわけです。それはある意味 スタメン以上の価値がありました。
試合は残念ながら 0-3で負けてしまいましたが 監督の信頼 という意味では
確かなものを感じましたし 鹿島の深さみたいなものを 改めて感じましたね。
オリベイラに認められ ザッケローニの目に留まり 後は活躍を見守るだけです。
今回のキリンカップは2試合ありますし 必ず出場機会があるでしょうから 出場して
活躍して ぜひぜひ 代表定着を目指してほしいと思います。西の独特なスタイルや
サッカー観が発揮できれば ザッケローニなら理解してくれると思います。
また 西もザッケローニから多くのものを吸収してほしい と思いますね。
西大伍はこれまで 挫折と不屈を繰り返して来ました。
崖っぷちを味わっては その度 そこから這い上がり そして 更に高みへ行く と。
その姿を見守ってきた我々は 幸運ですし 誰よりも誇りに思うものであります。
今回の代表で 何を味わうか 何を学ぶかは 西本人だけが知るものですが
おそらく いや必ず ひと回りも ふた回りも成長してくれるのでしょう。
その行く末が楽しみですね。
その第一歩となる ダイゴジャパン 本日 初陣。 ガンバレ!