昇格するということ。
それは
4万人が集まる ということ。
土曜から 3日も経ってるのに いまだ実感が湧きませんね。
普段のリーグ戦の1勝には かなり感動したり 喜んだりするのですが
今回の場合 あまりに大き過ぎて自分で受け止めきれてないように思います
昇格の感動は これから少しづつ ジワジワ来るんだろうな と思いますね。
前夜は やっぱり眠れませんでした。
早く寝た方がいいのは分かってるのですが なかなか寝付けなくて
結局 寝たのは3時間位でした まぁそんなもんですよね。
家を出ると 目の前を赤黒のバッグを持った夫妻が歩いていて
普段はそういう人をあまり見掛けないのですが やっぱり昇格が懸かると
違うんだなーと思いましたね。シャトルバスは1番早い時間に行きましたが
すでに何本か発車していたようで そこからも来場者の多さが分りました。
バスには偶然 友人も乗ってて 話しながら ついテンションが高くなるのが
分りました。バスは いつもの道を走り いつもの場所へ着くのですが
降りた時は いつもの光景ではなく。人がずらり。
最後尾が どこか分らないほどの列でした。
”4万人” というのは 凄い出来事であります。いつもは1万数千だったのが
その3倍ですし ”それだけ多くの関心を集めた” という表れでもあります。
底辺をさ迷った時も知ってるだけに その数には喜びと戸惑いがありました
膨大な列に並び 関東から来た友人とようやく合流して スタジアムに入る。
ゴチャゴチャの人を掻き分けながら ようやくSA席まで辿り着くと 今度は
友人達のたのめ席を確保する。50必要かもしれないし 20かもしれない
だけど確保し過ぎると迷惑が掛かる。そんな所も いつもと違ってました。
そうする内 だんだんスタジアムが埋まり出す。
ザワザワしつつ 昂る空気。自分の周りには 久しぶりの友人達が顔を揃え
そんな喜びと もうすぐ試合が始まる高鳴り 昇格を懸けた緊張感。
あらゆる感情が ごちゃ混ぜになった頃 選手が入場しました。
立ち上がり あらかじめカップホルダーに用意されたシートを広げる と
赤と黒に染まるスタジアム。 壮観でしたね。ただただ壮観でした。
そして思いました
こんな時が 来たんだな と。
思い出すのは 04年の頃。当時 チームの人気は底辺だったと思います。
ドームで試合してると ゴール裏の応援が止んだ瞬間 シーンとなるんですね
SBの最前列では 選手の声やボールを蹴る音まで聞こえてきました。
正直 怖かったですね。サッカーの試合なら 隣の人の声が聞こえないぐらい
騒々しいものだろうし スタジアムには高揚感が充満してるはずですが
あの頃は 静まり返ってましたから。本当にシーンとして このまま
コンサドーレが無くなってしまうんじゃないかって恐怖感がありました。
ただ いつかは必ず このドームが満員になって ぐるっと赤黒で埋まって
隣の声がかき消されるぐらいの声援と 高揚感で満たされる と。
そんな時が 必ず来る と。そう願っていたわけであります。
そんな日がとうとう来たんですね。嬉しかったですよ
夢にまで見た と言えと大袈裟かもしれませんが 決して大袈裟じゃなく。
それは 自分にとって 夢にまで見たその光景 でありました。
正直 試合の事は ほとんど覚えていません。
覚えてるのは 古田が抜け出た事と その時 13番の背中が見えた事ぐらいで
それ以外は 昨日一昨日のニュースで見ました。2点目は あんな凄いゴール
だったんですね。内村は凄いわ。それと 試合終了の時のホスン。
うずくまったままのホスンに 岡山が走り寄って 2人で泣いていました。
それを見た時は かなり来ましたね。そうだよな と。
スタジアムからの帰りも大混雑で 歩きながら ファミレスの前まで来ると
人が集まってました。聞くと 号外がもうすぐ ここへ届くとの事。
並んで待って 20分ほどして 後ろを振り返ると そこには長い長い列が。
号外が配られ それを待つ多くの人がいる。それも ”昇格する” という事。
それから 祝勝会へ行く途中 大通りをで降りて歩いていると カミさんが
女性から声を掛けられました「あの コンサドーレ 昇格しました?」と。
カミさんは首にタオルマフラーをしてて ひと目でそれと分ったのでしょう
女性は20代の サポーターじゃないけどちょっと関心あるかな ぐらいの人
カミさんが「昇格しましたよ」と答えると「本当ですか!」と飛び跳ねた
こんな所にも喜んでくれる人がいる。それもまた ”昇格する” という事。
それから行った先々の店では スタジアムに行った人達が祝っていました。
勿論 自分たちも騒ぎましたよ。飲んで 騒いで 歌って 喜び合いました。
街を歩くとFC東京サポーターから何人も「おめでとう」と言われました。
翌日 サッカー好きな店長のいる居酒屋へ行くと 満面の笑みで迎えてくれ
「これサービスです」と ささみ焼きを頂きました。最高に美味かった。
いろんな所で いろんな人が 喜んでる。祝ってる。
それが ”昇格する” ということ。
コンサドーレが本当の意味で 北海道に根付くには まだまだ時間が掛るかも
しれない。だけど こうして一瞬の関心であっても 少しづつ ちょっとづつ
進んでいるのだろうと思う。今は それでいいのだと思う。少しづつで。
今回 4万人集まったという事は 我々サポーターやコンサドーレにとって
まさに金字塔。関心を持ってもらった事も大きく 応援の力も実感できた。
自分は 代表戦もW杯も01年のマリノス戦も行ってるが 12月3日の試合は
そのどれよりも熱気があった。たかがリーグ戦 たかがJ2じゃなかった。
もしかすると この1試合が
これからのコンサドーレの 北海道サッカーの第一歩 だったのかもしれない
そう思わせる 本当に大きな 大きな 一戦だった。
だから 本当に勝って良かった。昇格できて良かった。
今はまだ 実感がわかないが
おそらく 本当の喜びは
これからジワジワ 来るのだと思います。