俺達は 地獄を見て来たんだよ!
俺だって 石も投げられたよ!
土曜の「スーパーサッカー」だったか ラモスのインタビューが映されていた。
そのコメントの中に そんな発言があった。
「地獄」 とは ヴェルディの連敗中の事を指すのだろう。
確か 7連敗ぐらいだっただろうか。 そうか 7連敗が 「地獄」か。
随分 浅い所にある地獄だな ラモス。
オレは 蹴り馬鹿だから サッカーが好きで 余程の事がない限り
サッカーの事に対して 嫌悪感は持たないが ラモスのこの発言には
ムカっ腹が立った と言うか 「なんだ こいつは?」 という嫌悪感を持った。
確かに J2中位をさ迷っていたチームが 現在2位 昇格圏内にいるのだから
「這い上がって来た」 という表現は出来るだろう。だが それが「地獄から」かは
その人間の価値観に繋がって行くのではないだろうか。
たかが リーグ戦の7連敗ぐらいが地獄なら 年間5勝・リーグ戦 最下位を
味わった我々は 「マグマの中を泳いだ」 ぐらいになるのだろうか。
いや 札幌だけではない。 鳥栖も もがき苦しみながら 今に至っている。
J1でも 甲府は小さなスポンサーを掻き集めながら 懸命にやっている
横浜FCの前で 同じ言葉を言えるのだろうか。
「地獄」 という言葉を簡単に吐ける指揮官。
そこには 「いかに環境に恵まれているか」 という裏返しがある。
下部リーグには 「贅沢過ぎるほどの強化費」 を使い
モンスターなFWを引っ張り 元日本代表を入れ それでも足りないと強化した
にも拘らず 結果が出なかったのは 「指揮官の力の無さ」 としか言い様がない。
ラモスが言う 「地獄」 や 以前 会見で使っていた 「不運」 とは
つまりは 自分の 「価値観の浅さ」 を露呈したに過ぎないのだ。
「俺達は 地獄を見て来た」
この言葉が ただのパフォーマンスであってほしい と願う。
現役時代 1年間の出場停止を喰らい ドーハではピッチに崩れた男が
そんな浅はかな価値観であるはずがない。その言葉は選手たちに向けた
モチベーションのためのパフォーマンスだと思っている。
ただ 選手たちも こんな3流ドラマのようなセリフで奮起はしてほしくない。
こんな言葉で踊るようなら その選手も同じく 浅い価値観と言わざるを得ないのだ。
「地獄から 這い上がって来た」 が原動力ならば もっともっと深い所から
這い上がって来たチームが多くある。ヴェルディがこれから対戦するチームにも。
それらのチームは 本気の意地を見せてほしい。
山形も 鳥栖も 草津も 仙台も 愛媛も C大阪も
地獄ってのは そんな浅いもんじゃない ってのを教えてやってほしい。
言葉には 人の全てが出る。
例え 思わず言ってしまった事や 飾りのために使った言葉であっても
その言葉を選択した事が すでに 「人間性」 なのだ。
浅はかな言葉を選ぶ指揮官が 深いチームを作れるわけがない。
どれほど強力な戦力であっても ここからは戦力とは違う戦いになる
自分たちのバックボーンがどれだけあるか その深さがどれだけあるか
そんな戦いになるのではないだろうか。
だからこそ 浅いチームは昇格できない と思っている。
タイトルの 「ヴェルディは昇格できない」 は少し大袈裟な言葉で
現実的に見れば 「最有力」 と言っていいチームだろう。
あのフッキがチームに溶け込み 他のベテラン勢も良いパフォーマンスをしている
また 好調の波も止まることを知らないかのように 勝ち進んでいる
だがそれもずっとではないはずだ。必ず躓きはある。どこかにピークはある。
予感としては それが前節だったように思う。
後は 今後対戦するチームがどれだけやれるか なのだが
そこでこそ自分たちのバックボーンを力に戦ってほしい。
それこそが ヴェルディには無い力 ヴェルディに優る力なのだ。
これまで 「○○には昇格してほしくない」 と思った事はないが
一昨日 初めて思った
ヴェルディには 昇格してほしくない。
いや 正しく言えば
ラモスには 昇格してほしくない。 と。
頼むぞ 山形 鳥栖 草津 仙台 愛媛 C大阪。
ヤツに本当の地獄を見せてやれ。