見えてこないっすね。代表のサッカーが。
■日本 0-1 バーレーン
負けた事は痛いですけど それは取り返しのつくものだから いいんですよ。
取り返せないのは 「時間」。昨年11月に岡田監督が就任してからの時間。
W杯予選を含む4ヶ月と言う歳月と その間に行われた7試合の経験が
無駄なものにならなきゃいいな と思いますね。正直 なりそうで怖いんですよ。
今年1月のチリ戦の時にも書いたんですが この代表監督が
「どんなサッカーをしようとしてるのか?」 ってのが見えなくて でまた監督自身が
「僕があまりこうしてと押し付けるものではない」 と言ってる事からも
元々持ってないんだな と据えとかなきゃならなかったわけです。
ただ この考え方だと 常に代表の試合は 「選手を掻き集めて試合をさせるだけ」 に
なるわけですよ。集めて 多少の岡田エッセンスをふり掛けて 試合をやるだけ に。
それは やっぱりどうかと思うんですわ。積み重なるものがない って言うか。
確かにスクランブルの就任でしたから 時間がないのは分かる。分かるんだけど
4ヶ月という時間や7つの試合は重ねてるわけだから それなりの方向性が
見えてもいいんだけど 昨日の試合を見る限り 1月の試合と印象は同じで
どこがどう進んでるのか まったく見えて来なかったわけです。
で もし もしですよ この調子で次とか負けたりしたら 更迭とかも考えられるわけだ
その時 岡田監督で費やした時間で何が残ったか?
という懸念が出て来るわけですよ。しかも 「その時」 は状況が非常に悪いはず。
言うなれば 加茂さんが更迭され岡田さんが就任した時と同じ状況ですよ。
あの時は自分の 「運の強さ」 でW杯出場を果たしたんですが そういう幸運は
もうないでしょうね。そう考えると 今の1戦1戦は非常に大事で 積み重ねも必要
なんですよね。今後の代表に何を残すか って意味でも。
極端な話し 今回 W杯出場を逃しても仕方ない と思ってます。
出場が難しい大会ですから 「出て当然」 なんて事はないわけですよ。
ただ その間 何らかの強化にはなってほしい と思ってますね
そのつど代わる監督から 何かを学んで身に付けて そうやって代表が強くなるのが
日本サッカーの成長に繋がるものだと思ってます。
だから 場当たり的な試合は やってほしくないんですよ。
オフトやトルシェやオシムが代表監督に就任した時 僅かな時間でも日本国内を
揺さぶったわけです。「日本は今 こういうサッカーに進んでいるのか」 と。
それは見る側だけじゃなく 選手にも いや少年たちにも影響を与えるものが
あったわけです。それぞれのサッカーに賛否があったにしても 進むべき方向性は
見えるものがありました。そういう過程こそが 今は大事なんじゃないでしょうか。
そういった長期的な視野や 監督独自の考えが見えてこない
だから 場当たり的な試合に感じてしまったんじゃないか と思いますね。
昨日の試合でも 監督の意思が見えてこない理由がいくつかありました。
岡田監督自体は オシムのベースを保ちつつ 自分なりの考えを入れてる ってのが
手法なんでしょうけど 元々ベースの考え方自体が まったく違いますからね。
最終ラインから繋げたいオシムだからこそ 選んだDFが阿部や今野で
岡田さんは 後ろのリスクは軽減したいって考えでしょうから 蹴って遠ざける
こういった違いは 考え方の質そのものが違うわけですから 見た目よりも大きな問題
じゃないかと思うんですよね。それでも使う。だけど使う理由が見えてこない。
形だけの継承なら まったく無意味なんじゃないか と思いますね。
だからこそ 半端な継承は止めて 自分なりのやり方で行くべきだと思うんですよ。
もし その 「自分なりのやり方」 がないなら 代表にとってプラスにならないですよ。
試合を重ねて連携を深めたいだけなら 鹿島の選手で戦った方が良いと思いますね
連携は最初からありますし ガチンコ勝負での意識は強いですからね。
とまぁ いろいろ愚痴りましたけど 何とか強くなってもらいたいなぁ代表。
いや強くならなくてもいい せめて見てて面白い と思えるチームになってほしいなぁ
昨日の試合 何にも沸き上がって来なかったもんなぁ。
あの憔悴感が 一番の痛手かもしれないっすね。