C・ロナウド君 その星の下が うらやましいよ。
さて リーグ戦は中断してるものの サッカーはいろんな試合が続いてまして
先週も CL決勝あり 代表戦あり ナビ杯ありと広範囲に及ぶ試合が見れました。
で それらの試合を見ながら 何となく 「ニューヒーローの誕生」 みたいな感想を
持ちましてね その辺をちょっと書いてみようかな と。
■チャンピオンズリーグ決勝 マンU 1-1 リバプール (PK 6-5)
この試合のC・ロナウドを見てると 「ヒーローってのは必然的に出て来るもんだな」
と思いましたね。自分でゴールして 自分でPK外して でも最後は勝つってんだから
円谷プロじゃなきゃやらないぐらいベタな展開ですよ。
でまたヒーローはちゃんとその王道に乗っかっちゃうってのも 凄いですよね。
強運と実力が備わってこそのヒーローなんだな と改めて感心しましたよ。
で このC・ロナウドの活躍を見ながら 「じゃ日本はどうなんだろう」 と思いましたね。
日本でもよく 「スターになりそう」 な選手を見つけては スポットを当ててるんだけど
どうも狙い通りにならない と言うか 当てた選手は まず活躍しない ってのが
常道じゃないすかね。だけどテレビ局は押しの選手を決めちゃってるから 誉める
でもどこをどう見たって活躍はしてない。もう白々しさだけが浮いて来たりしてね。
その辺は 元々の技術が足りてないってのが大きな理由なんでしょうけども
プレッシャーにも弱いですよね。期待の程を自覚して それに押し潰されてる感じで。
こうなる背景には 日本人の 「出る杭は打たれる」 みたいな道徳観や
学校教育での 「みんな平等に」 のような 並列を美徳としてる環境がそうさせている
と言う事なんですよね。今は運動会でもスターは作っちゃいけないそうですから。
ただ 世間はヒーローを待っている。これもまた事実で 特にプロの世界なんかだと
「スターがいなくちゃ面白くない」 という風潮は確かにあります。
だからテレビ局は焦って 「らしき人物」 にスポットを当てるんだけど 狙いは外れる
そういう堂々巡りをしてるんじゃないでしょうかね。
そうした日本の環境で 注目を浴びて 更にそれに応える選手が出るのは
もう奇跡なのかもしれませんね。並列の中で飛び抜けた光を放ってて 押付ける力を
跳ね返して 更に抜け出てくる そういう異端じゃなきゃヒーローにはなれないってこと
なんでしょうね。もしくは 早くから海外行って そうした感性を磨いて来るか。
と言う事で
日本人でも早くから海外行けば 多少なりとも 「ヒーロー的な香り」 は持てる。
そんな予感をさせてくれた代表戦。長谷部と松井じゃないですかね。
■キリンカップ 日本 1-0 コートジボアール
前半は面白かったですね。流動的な動きがあって バランスも良かった。
そうした中でのゴールシーン。あれは素晴らしかったですよ。
長谷部・松井・今野が絡んで 長谷部のセンタリング ニアに引っ張る大久保
そして飛び込む玉田 と絡んだ全選手が 良い動き 良いプレーでの得点でした。
基本的に日本はこうした 「細かなサッカー」 が主軸になるわけですよ。
欧州の大柄な選手と一緒に ダイナミックなサッカーをしたって適うわけがない
であれば 細かく繋いでゴールへ迫る または数的有利を保って守備をする
「常に考えて 常に走って 組織で」 そういう人種だし そういうサッカーですよ。
ただ 「組織で」 と言っても局面は 「個人」。
このコートジボアール戦の良かった所は 長谷部・松井・玉田・大久保らが
小さな勝負を繰り返して来た。そうした局面の打開があったから 試合が面白く
なったんですね。対峙する選手を抜く または抜こうとする意識があって
始めて組織が生きてくるわけで それがなくっちゃ面白いわけがない。
そうした感性を与えてたのが 長谷部と松井だったんじゃないでしょうか。
彼らが代表に入る事によって 1対1の意識が強まったんじゃないかと。
ジーコ時代にそういう意識が若干高まったんですが それも時間を経過する毎に
薄れて来てて 最近は個も組もワケ分らなくなってましたからね。
そうした代表に ちょっと違う風と言うか 意識を与えてたのが長谷部と松井で
で その2人に影響を受けたのが 玉田や大久保だったんじゃないでしょうかね。
更には 前半の頭には闘莉王さんの強烈な存在感もありましたし
SBの長友もあの雰囲気のチームがデビューで やり易かったかなと思いますね。
で 長谷部の良さは 組織を尊重しつつ そこはかとなく個を出す ところにあって
その辺の感覚が実に日本的でもあり 欧風も漂わせてる感じがあります。
C・ロナウドのように観衆を魅了するパフォーマンスは持ってないんですが
小さな勝負をしながら 組織を活性させる 「日本的なヒーロー」 だなと思いますね。
これからプラスされる要素が どんな能力なのか その辺が楽しみですよ。
そして最後は やっぱりコンサドーレ。
このチームの 「ヒーロー誕生」 を期待したいっすね。
■ナビスコカップ 札幌 1-2 千葉
巷では 「J1最弱決定戦」 などと詠われていましたが そこで負けたコンサ。
いや 正直 きっついすね。函館には行かなかったんで見てないんですけど
負けたって結果だけでも かなりな痛手ですよ。ほんと。
まぁ今年は 「とにかく残留」 が使命ですから 正直 カップ戦はいいんですよ。
ただこの敗戦が今後 色んな風に影響しなければいいな と思いますね。
自信をなくす とか迷いとか そういう二次的な影響が出なければ 再開からは
もうちょっとなんとかなるかな と甘く見積もっているんですけどね。
ただ そうは言っても 何らかの対策をしなきゃ 降格は明白なもの。
まずは 「チームとしての戦い」 をしっかり固めてほしいですよ。個人的には
「まず守りから」 を徹底すべきと思いますね。半端な攻めはいらないっす。
その上で足りないものを 補強なり 大胆な起用なりでプラスαすべきかな と。
で そこで欲しいのは やっぱり 「ヒーロー」 ですかね。
サポーターの多くは こうしたヒーローとかスターを拒絶するかと思うんですけど
シンボリックな選手は必要だと思いますね。そういう選手がいる事でチームが
活性しますし 選手間に刺激を与える事が出来る。何より 人気面がね 大きいですよ
プロサッカーとしての興行面を考えて いるといないとでは大きく違うわけですから。
ただ問題は どうやって生み出すか?で。
簡単に出てくるなら何も困らないですし 今 こうして人気が落ち込む事もないわけで
獲ってくるにも 生み出すにも そうやすやすと出て来るもんじゃないんですよね。
まして それは強運と実力が備わってのもの。そういう星の下に生れた人じゃなきゃ
スターだとか ヒーローだとかって なりたくても なれないわけですよ。
平岡のせっかくの 「初ゴール」 も負けちゃヒーローになれないわけですからね
やっぱり そういう選手が生れるには周りの環境も大事なんだろうなぁ…。
ただ 「コンサドーレの人気回復」 は これ深刻な問題ですからね。
何かいい手はないか?と。その辺のこと 少し 考えてみますよ。
それにしても C・ロナウドくん あんたの星の下が うらやましいよ。はぁ。