「元プロの現役大学生」
異色の肩書きを持つ 野田達郎
その野田が在籍する道都大が知事杯優勝 いよいよ天皇杯へ
その胸の内は どんなものだろうか。
■知事杯全道サッカー大会・決勝 道都大 3 (延長) 2 東海大札幌
昨日は出掛けてたため 移動中 ワンセグでカクカク映像を見ながらの観戦でしたが
あれ イライラするね 肝心な時に映像が止ったりして 何とかならんもんかね。
いや それはどうでもイイんだけど 道都大が優勝しましたね。これで天皇杯の道代表
となったわけで とにかく頑張っておくれ道都大!そして野田達郎!
昨日は行けなかった厚別ですが 一昨日の準決勝は行きましたよ。
第1試合が 「道都vsコンサユース」。開始が朝の10時半という無茶苦茶な時間で
着いた時には すでに前半終了間際でしたよ。後半からはしっかり見ましたけど。
で この試合 注目すべきは やっぱり 「野田先輩vsユース後輩 対決」
各大学にコンサユース出身者はいますが 「元プロ」 の肩書きをもつ大学生は
野田だけで 全国でもこういった例は まず無い と言っていいでしょうね。
ユースから05年プロ昇格するものの その年の暮には契約延長ならずで
道都へ進学した野田達郎。その野田と後輩たちである ユースっ子の直接対決で
しかもガチンコの大会ですからね。1年とは言え プロにまで登りつめた野田には
「絶対に負けられない思い」 があったかと思います。
で そういうつもりで試合を見てたんですが 意外に野田 普通にプレーしてましたね。
気負いがない と言うか 中盤の底で いたって淡々と 時折 熱く って感じでした。
その辺は 「キャリアから来る余裕」 はあるでしょうけど 先制してから同点・逆転まで
されても 野田のプレーに焦りはなくて そうした落ち着きが道都大に良い影響を
与えてたんじゃないかな と思いましたね。で 実際 延長で勝ち越しですから。
逆にコンサユースは延長に入って逆転しながらも 守りきれずで。
決定機は多くあったんですが 最後の所でパスを選択しちゃうのが決め切れなかった
原因で 守るにしても 「打つべき時に打つ」 ってのは凄く大事だと思うんですよ
シュートで終わると 次のプレーの切り替えがスムーズですから 守りもしっかりする
それが中途半端で終わってカウンターを喰らうと 肉体的にも精神的にもシンドさが
蓄積されちゃいますからね。攻め切る事が 結局は 守り切る事に繋がるわけです。
その辺がね 勿体なかったなぁ と言うか ユース指導者には強く言いたいですよ
攻め切らせれよ!と。「攻め切る意識」 が大事だろ !と。
でも この知事杯 道内アマチュアの頂点を目指す大会で ベスト4ってのは
凄い事ですよ。体格の違う キャリアの違う大学生を相手に ギリギリまで
追い詰めたのは 「立派!」 と言う他ないですよ。
今後の選手生活においても 凄く良い自信になったんじゃないでしょうかね。
良く戦ったユースっ子たちよ おめでとう!8番君は巧かったね。
で 第2試合は 札大vs東海大札幌。
札大には満生君がいて この選手を毎年楽しみに見てるんですよ。
スピードがあって ドリブルが果敢で 魅力的な選手です。
ただ今年はキャプテンマークを付けてて そのためかバランスを取ったプレーして
ましたね。去年まではもっと強引に ゴリゴリで ダダダッーっと行くプレーが
多かったんですが 今年は慎重且つ効果的なスタイルになったようで
強引ダダダッーなプレーが好きなオレとしては ちょっと物足りなかったですけどね。
対する東海大札幌は初めて見るチームで。何だろうあの10番・9番は。
遠目でも 「オレがオレが」 の雰囲気 醸し出してましたよ。プレーにも外見にも
自己主張があって 「たぶん道外から来た学生だろうな」 と思って見てたんですが
鹿嶋ユース出身と東京の高校からでした。あの雰囲気は道産子にはないからね。
この試合 札大・満生君と 東海・10番の違いが 試合を決めたような気がしましたね
強引さを失いつつある満生君と とにかく強引&Go ing!な東海10番には
「積極性」 と言う意味で明暗があって それが最終的に勝負の結果にまで至る
のかなぁ なんて思いながら見てましたよ。結局 この試合も延長まで行って
用事があったんで 延長戦を見ずに帰ったんですが 結果は 「やっぱり」 でした。
勝負事において 勝つには 欲と言うか 強いエネルギーが必要だと思うんですよ。
チームで頑張る事は凄く大事だし バランスを取る事も必要ではあります
ただ つまる所 「オレ やるぜ!」 みたいな 個人の中のエネルギーが一番 重要じゃ
ないですかね。東海の10番にはそれが見えて 満生君には少し足りなかった
そういう差が この試合を結果づけたような気がします。
ただチームワークも考えずに 「オレがオレが」 ってやる選手はダメですよ。
そんなもん団体競技じゃないですし スポーツでもない。その辺は ちょうどいい感じの
選手がいいですけど。満生君は もっとやってほしいなぁ でプロになってほしいなぁ。
と言う事で こういうアマチュアの大会も面白いもんです。
「応援」 とも 「観戦」 とも違う観点で見るサッカー。毎年 この知事杯と選手権は
厚別へ観に行ってますが サッカーの原点が見えて 何か浄化されるんですよね。
選手の精神的なものがダイレクトで伝わって来るからか
Jリーグとはまた違った感覚で サッカーを感じる事が出来ますね。
注目する選手を見ながら 今の精神状態を感じながら サッカーを見るってイイですよ
今度 機会があれば 皆さまもぜひ。
そして 野田達郎。
晴れて天皇杯のキップを手にしたわけです。
少年時代 厚別で戦うコンサドーレを見て 厚別に憧れて コンサドーレに憧れて
その夢が叶って その夢に破れて。でも 今また挑戦権を得て。
野田達郎は 何度もチャレンジを繰り返してるように思えますね。
コンサドーレには深い愛着があるでしょうし 反面 どこかに悔しさは残ってるでしょうし
淡々とした表情にも 淡々としたプレーにも そうした内に秘める熱い思いが
彼をプレイヤーとして成長させてるんじゃないか と思いますね。
とにかく 天皇杯は2つ勝ち上がって まずはプロと対戦してほしいですよ。
「元プロの現役大学生」
この異色の経歴が全国区になれば いろんな人たちに勇気を与えるでしょうし
「何度でもチャレンジは出来る」 という事を証明できるかと思います。
でまた その時に野田が どんな気持ちで どんなプレーをするか 楽しみでもあります
「プロに対するリベンジとチャレンジ」
そういうものがあるんじゃないかなぁとね。
その姿をぜひぜひ 何としても 見てみたい と そう思うわけであります。
そうなれるよう頑張っておくれ道都大。そして野田達郎。
こうなったら元日は 「コンサドーレ札幌vs道都大」 で!