明日は入れ替え戦ですね。1年で最も熱く 最も残酷な試合です。
あの一時代を築いた あの強さと華麗さを兼ね備えた あのジュビロが
この入れ替え戦にエントリーされるとは いまだに信じられない気持ちがあります。
ただ 現実は現実として そこで戦わなければならないのなら 全力を尽くして J1に
踏み止まってほしいと思います。それが いちサッカーファンであるオレの願いです。
今年 コンサドーレがホームで勝った唯一の相手がジュビロ。
あの試合は コンサがセットプレーで2点取って 守備をしっかりやって 勝った
今年 唯一の 「完勝」 と言える試合でした。ただ逆に言うと ジュビロの不安定さが
露呈された試合だったんじゃないでしょうかね。どう点を取るか?どう点を防ぐか?
そうした意思統一が成されてなく ただオロオロとするジュビロに
「なんで こんな事になってるんだ?」 と怒りに似た疑問を持ちましたよ。
で 翌日 たまたま宮の沢へ行ったら 友人がなぜかジュビロサポの人と一緒で
即 聞きましたよ 「ジュビロ 大丈夫?」 って。で そのサポさんが言うには
「前田遼一が帰ってくれば…」 って事でしたけど 根本的な問題はそこじゃない
と思ってましたね。中盤の活性化 と 意思統一じゃないかと。
ただジュビロの場合 以前からスロースターターって印象があって リーグ戦が進む内
「ちゃんとするんだろうな」 と 思ってたんですよ。危険な香りはしましたが。
で 夏頃だったか テレビでジュビロの試合を見て 札幌戦の時よりずっと良くなってて
「ほらな」 と思いつつ 何かどうも危険な香りが取れてなかったんですね。
ボールも回る様になって サイドも上手く使えてる だけど決定的に何かが足りない
で それが何かって 見てたんですが おそらく足りなかったのは
「勝利への執着心」 だったんじゃないか と。
元々ジュビロには 華麗だけど 脆(もろ)さはあったわけです。
それを徹底的に鍛えたのが ドゥンガだったんじゃないでしょうか。
勝利への執着心や サッカーのリアリズムと言ったものをジュビロへ植えつけた と。
その威力は ドゥンガが退団しても しばらくの間は 受け継がれて あの黄金時代を
築き上げる事が出来たのですが ただそのご威光も とうとう薄れて
今年のジュビロには 「ドゥンガ以前のジュビロ」 を見る様な気がしていましたね。
実力は違いますけど コンサドーレの05年辺りを見るような。
ただ9月ですか オフトが監督になったのは。その時は正直 「うらやましいな」 と
思いましたよ。その頃 コンサドーレも 「監督交代」 の噂は出てて 個人的には
「代えるべきではない」 と思いつつも 「もっと良い監督がいるなら」 って気持ちは
多少ありましたよ。けど そんな人はまず いない。「なら 三浦さんで」 と思ってました
その同じタイミングで 「オフトを持って来れるジュビロ」 が うらやましかったですね。
「再建」 というテーマなら 一旦 原点に戻るのが 一番良い方法ですから
オフトのシンプルさは ジュビロに必要な要素だったかと思います。
でオフトが監督になって 今年は名波もいるし 「これで大丈夫だろうな」 と。
実際 9月の磐田vs札幌戦では 5-0とチンチンにやられたわけで ジュビロ復活の
足がかりはあったかと思います。ただ 今現在オフトがやっているサッカーは
決して華麗ではなく ジュビロの黄金時代を彷彿させるものでもありません。
守備重視で 泥臭く 粘り強く戦う。
そういうスタイルで 「何としても勝点をもぎ取る」 といったサッカーになってます。
降格争いをしているのならば これは常套手段と言えるわけです。
ただ このサッカーに対して ジュビロサポは どう思ってるのだろうか? と疑問は
持ちましたね。不満やストレスがあるんじゃなかろうか と。で 誰かに聞きたいな と
思っていた所 静岡のある方が 全くの別件でメールをくれまして 「この機会に」 と
様々な質問を投げかけたわけですよ。不躾な質問に その方は快く答えてくれて
いろんな事に 「なるほどなぁ」 と納得しましたね。個人的な話なんで ここには
書きませんけど 静岡の方は 動揺はありつつも 落ち着いて それでいて深く
サッカーを見ています。また根底にあるサッカーへの愛情も よく分かりましたね。
我々北海道の人間と 静岡の人達の大きな差は こうした 「深い目」 だと思いますね
コンサドーレサポーターの多くは 表面上のものに一喜一憂するのですが
静岡の人も一喜一憂はしますが 根底の所は深くて 揺るがない。じゃないかと。
また何が正しくて 何が間違っているのか そういうサッカーに対する本質的なものを
見る力が高いですね。だからチームも選手も うかうかしてられないのかと思います
深い目があれば 良い悪いの判断も的確ですからね。それが静岡なのかな と。
そんな静岡のチームが ましてジュビロが 今回の入れ替え戦に向う
やはりそれはショックですね。良い土壌であるはずのチームがなぜに と思いますよ
個人的には 「本当の意味で再建するなら J2でもいいんじゃないか」 と思いますが
最良の方法は J1に残って その上で再建 と言うのが最も望ましい形であります。
この 「入れ替え戦」 と言う戦いの中で 「そんじょそこらの土台と違う」 事を
ぜひぜひ見せてほしいと願いますよ。誇りを懸けて 何としてでも と。
対する仙台は 何年も過酷なJ2で戦ってきた意地があるでしょう。
またガチンコの勝負にも慣れているでしょう。そういう意味では強敵かと思います。
そういう相手に 「美しくサイドを崩す」 だけに満足しないで そこから先の
「どう点を取るか」 を懸命にやって また 「何が何でも勝つ」 という執着心を持って
この勝負に臨んでほしい と思います。前田遼一のテクニックも 松浦のドリブルも
山本のインターセプトも 全ては 「勝利のためのプレー」 であってほしい と。
「勝利のため」 そこから導き出される答えに 間違いはない のですから
今こそ ドゥンガの魂を呼び戻せ!と願いますね。
ジュビロサポの方々は 不安な日々を送っているかと思います
また明日 仙台へ応援に行かれる方は 決死の覚悟を持って行かれるかと思います
穏やかなジュビロサポーターには似合わない 修羅場がそこにあるわけです。
ただ 後になって 「この経験があったから」 と言えるように。
もう一度 築き上げる 「ジュビロサッカーの出発点」 とするために。
この入れ替え戦に 臨んでほしいと願います。
どうか 勇気を持って この戦いに臨んでください。
今一度 ジュビロと ジュビロを応援する方々にエールを送ります
頑張れ!ジュビロ!
これは 静岡に強く憧れ ジュビロのサッカーに魅了された
いちサッカーファンとしての願いです。