先日オフィシャルから GK曳地君のトップ昇格と 高2の古田君のトップ登録が
発表になりましたね。まずは2人の選手に おめでとう!と申し上げます。
また こうした地場からの輩出と言うのが コンサドーレに課せられたものでしょうから
若年層世代を指導する方々は 懸命に育成へ取り組んでほしいと思います。
毎年色んなカテゴリのサッカーを見るんですが 中でも この若年層のサッカーは
凄く面白いですね。選手の情報を知らずに見て 試合を通しながら 面白い子を探す
そうした楽しみがあります。スカウトじゃあるまいし 探してどうなるものでもないんで
すが 「面白いなー」 と思える選手を見つけて そこを中心に試合を見る ってのが
オレ流少年サッカーの見方です。満遍なく見るより この方が面白いですよ。
でまた こうした見方をする時 出来るだけ早く 面白そうな選手を見つけ出すってのが
大事なんですよ。じゃないと 中心点がないまま 試合が進みますからね。
ですから まずは勘ですよ 勘。試合前の練習とかを見て 誰がこのチームの中心か
を探し当てるわけなんですよ。当ってるかどうかなんて関係なく とにかく決める。
ただ だいたい良い選手って 「佇(たたず)まいが違う」 と言うか ボールを蹴る姿も
サマになってるんですね。姿勢が良くて視野も持ってますし 何より自信があるから
落ち着きを持っている。中心になる選手は必ず 良い雰囲気を持ってますね。
そうした観察は遠目でも出来ますから スタンドで見ながら 「おっ こいつだな」 って
選手を 決め打ちして 試合を見て行くんですよ。勘が外れると痛いですけどね。
また そうした選手はボールが集まりますから 自然とチームのスタイルも見えてくる
そうした利点はありますね。「まずは中心選手を見つけて チーム全体を見る」
というやり方で 若年層世代のサッカーを見ていますね。
今年は この若年層世代のサッカーをあまり見られなかったんですが それでも2つ
見に行きましたよ。一つは 選手権。これは毎年 厚別へ見に行ってるんですが
決勝か準決勝の試合に必ず行きます。今年は準決勝の2試合を見て来ましたが
優勝した北海高校が面白かったですね。個人技が優れてましたし 組織力も高くて
特に10番の西村君が 柔らかさのある巧い選手でした。個人的には7番のボランチ
の選手が良いなと思いましたね。バランス感覚に優れてて ポジショニングが
素晴らしかったですよ。個人技もありましたし 「おぉ!」 と唸りつつ見てましたよ。
あと選手権道予選では 旭川実。この高校は 組織力が良いですね。崩しが巧い。
また今年はGKが良かった。空手をやってた選手らしいんですが ハートの強さが
遠目からでも分かりましたね。だから雰囲気が良い。遙か昔の室蘭大谷 小西さんを
思い出させましたよ。って知ってる人 いないだろうけど。
北海は全国大会に出場しますし 今から楽しみにしてます。頑張っておくれ北海高。
で もう一つ見た高校生のサッカーは コンサ U-18 vs ジェフ U-18の試合。
11月のあの浦和戦の翌日に 同じ札幌ドームで ユースの試合が行われたんですよ
「VIP席に座れた!」 って感動を このブログにも書いたんですが 何よりも試合が
面白かったですね。今年1番ワクワクした試合でしたよ。
ただ 何の大会なのかも分からず 選手の情報も全く知らないで見に行きましたから
どう見ていいのか しばらく迷いながらの観戦でしたね。それは嫌な言い方をすると
なかなか中心点を見つけられなかった
という状態だったんですね。裏を返せば それだけ 「目立つ子がいなかった」 とも
言えるわけで ユースチームの作りとしては 若干 疑問が残りましたね。
これはコンサドーレに限った問題じゃないんですが 近年のユースチームでは
勝利優先のために 組織力を上げる事に重点を置いている と聞きます。
サッカーとして組織力を上げる事は 何も問題はないんですが これがユースだと
その先の目標は何か?
って本質論にぶち当たるわけなんですよ。勿論 所属する全ての子がプロに
なれるわけじゃないですから 1人の子のために多くの子が犠牲になる ってのは
あんまり良くはない話しなんですよ。ただ プロ育成のためのユースチームとなると
やっぱり 「プロ昇格する選手を出してこそ」 って前提があるわけなんですね。
その辺をぼかしながらチームを作って行くと 本末転倒になる恐れがあって
結局 チームとしては強い けども 個人ではプロになる選手はいない ってなる。
となると ユースチームとしての存在意義は?って問題が出てくるわけです。
今年のコンサユースがそうだったとは言いませんが あの日 ドームで見た限りでは
「組織力優先のチーム作り」 という印象が強く残りました。ただ 個人能力でも
面白いと思える選手はいましたよ。8番の鶴野君(?かな)は突破力がありましたし
今回トップ昇格・登録された 曳地君・古田君も出場してましたから 時々見せる
個人技に 「おおっ!」 とうなる場面も多々ありましたから。
ただ チームの作り方として言えば あくまでも 「組織優先」 だったように見えました
そうした根っこの部分に 多少 疑問は持ちましたね。これでいいのだろうか と。
ここ最近では 若年層の育成に様々な方式が取られるようになって
例えば 野洲高校の選手権優勝もそうですし 風間氏が推進している考え方などには
「個人技を上げる」
という明確なビジョンがあるわけです。いくら組織力を上げても その組織が変れば
個人として通用しない じゃその先が苦しい と。であれば 今 勝つ事を捨ててでも
個人能力を上げて行くべきだ と言うのが野洲や風間氏の強く訴えてる所なのです。
そうした考えには 凄く同意しますね。全てのサッカー少年がプロを目指せ とは
思いませんが 少なくとも本気でプロになりたい子は 本気で取り組む と言う環境を
ユースチームの指導者は作っていくべきだ と思います。特に コンサドーレは
「地場からの輩出」 が命題ですから 「プロを出してこそのユース」 と思いますね。
先日 あるサッカー指導者と話したんですが 話す中で 色々「なるほどなぁ」 と思う
事がありましたね。例えば 「やっぱり勝ちは 必要なんだよね」 と言ってたのですが
勝って 自信を掴んでこそ 戦術や理念も正当化される と。確かに そうだなと。
だから結果も必要だし かと言って そこばっかりに拘ると 「育成」 が疎かになるし。
また 高校にしてもユースにしても やっぱり人気や実績は重要らしいんですよ
才能のある子を集めようとすれば どうしても人気や実績が必要になる
ただ 少子化の問題がありますから サッカー選手のパイは限られてるわけです
その競争の中 限られた才能を いかにして呼び込むか?そうした問題に 現場は
直面しているようです。組織と個人 結果と可能性 それぞれある利点と欠点
また親御さんとの 相互理解も簡単な問題じゃないようですね。
だた そうした難しさの中にあって その方は 「組織も大事だけど 個人はもっと大事」
と言っていました。まずは 伸び伸びと個性を発揮させる環境が大事だと。
で そうした話しの中 ひとつ気になっていた事を質問してみましたよ。
「子供たちを見る時 何を基準に見ますか」 と。
質問の意味は 「選手を可能性は どこを見れば分かりますか?」 と言う事で
それは自分のサッカー観の良い肥やしなると思いましたし 何より この指導者さんの
本質的なものが分かるのかな と思いましてね。質問をぶつけてみましたよ。
で 返ってきた答えは 「人それぞれですけど」 と言う前置きをした上で
ぼくは ボールをよく触る子が良いと思いますね
と言ってました。この答えは ちょっと意外で だけど何か嬉しかったですね。
一般的には 足が速い子とか 背が高い子とか 身体的なものを優先させる傾向に
あるのですが この方が言うには 「足も背も その内 なんとかなる」 そうで
ボールを受けたがる子は それだけ 「サッカーを楽しんでる」 って事なんですね
それが一番 重要なんだ と。なるほどなぁ と思いましたよ。
上手くなる子は やっぱり 「サッカーを楽しんでる」 んでしょうね。
その延長線上に 選手権やユースや そしてプロがあるんだな と。
ボールを呼び込んで 触って どこまで 楽しく そして真剣に 戯(たわむ)れれるか
ってのが 若年層世代の一番 大事なものだと 実感しましたよ。
こういう指導者が もっともっと増える事を願いたいですね。良い話しを聞けました。
今回 昇格・登録した2人の選手には これから 「プロ」 という厳しい世界が待ってる
わけであります。様々な現実の中 へこたれそうになる時もあるでしょうけど
根底には いつも 「サッカーを楽しむ」 ってものを持ち続けてもらいたいものです。
頑張れ 曳地!頑張れ古田! 頑張れサッカー少年!頑張れ未来のJリーガー!
と言う事で。
「若年層世代をどう伸ばすべきか?」 という深い議題に対し その結論は。
やっぱ サッカーは楽しむべき!
以上。
やっぱり大した事 言ってないな オレ。