つまりは 「熱」 が無きゃ 暖まるはずもない ってこと。
去年の春先に 「壁暖」 ってやつになりましてね。ええ。
壁の内側に熱を這わせて 部屋を暖めるんですが この壁暖のメリットは
「冬でも快適温度で保たれる」 と 「暖房費が安くなる」 と 2つありまして
それならイイかと思っていたわけであります。で 工事して壁暖を取り付けたんですが
その時に 思い切ってストーブを無くしたんですね。「いらんだろ」 って事で。
けども これがまぁ失敗。壁暖くんも頑張って暖めてくれてるんだけど
北海道の冬ってのは それ以上の威力がある。
特に この2月の厳しい寒さは 情け容赦なく我々を襲うわけだ。
「寒い」 つっても最低20℃は保たれてるんだけど ジワっと来る肌寒さがあるんだね
でまた 生粋の道産子には 「ストーブの無い冬」 ってのが これ恐怖なわけだ。
ちょっとでも肌寒かったら 「すぐに 火を焚く」 ってのが北海道民の性(さが)だから
火が無いこと自体が 余計 寒く感じたり 終いには恐怖感になったりするんだね。
でまぁこの土日は 「小さなストーブ 買うか どうか」 って緊急会議を開いたんだけど
ストーブ買ったら 何か負けな気がして 止めましたよ。寒い けども ストーブが無い
という堂々巡りな中 結局やった事は 「カセットコンロで暖をとる」という原始的手段。
テーブルに鍋用のカセットコンロを出しまして その上に水を張った鍋を置きまして
ただただ 湯を沸かす。そういうザ・昭和なことを ここ2・3日やっておりました。
壁暖という21世紀な設備も 結局のところ 「熱が無きゃ暖まらない」 って事ですな。
代表戦。2日に行われたベネズエラ戦と土曜の中国戦。見ました。
2つとも試合が始まって ちょっとすると 「あぁ…またか」 って思うんですよ。
何が 「また」 なのかはよく分らないんですが 多分 自分の中に 「つまらない」 って
感情が静かに湧き上がって それがまた これまで何度も湧き上がった感情だから
またかって事じゃないかと思うんですね。とにかく 「あぁ・・・またか」 なんですよ。
本来ならW杯を目前にした この時期。代表熱は高まる一方だと思うんですよ。
出場を決めてる大会ですし 代表選手たちの能力も高く 面白い選手も多く居る。
これまで出場した3大会以上の期待も持てるはず。なんけど 現実は その逆で。
空席の目立つスタジアムと 試合を見れば見るほど 下がる期待感 という現実で
代表を取り巻く熱は 冷める一方に感じますね。
で なぜそうなるのか?って考えるんですよ この1年ぐらい ずっと考えてますね。
あれだけ人気の高かった代表が 「急に」 と思えるほどの冷め様ですから 不思議に
思いますし 自分の感情も含めて なぜこうなったのか 考える価値はあるわけです。
思うに 代表人気が下がったのは 単に 「代表バブルが弾けた」 からじゃないと
思ってまして もし原因がそれなら 02年の日韓大会がピークで それ以降に急な
下降線を辿ると思うんですね。けども 06年のドイツ大会までは全く変わらなかった。
ドイツ大会が終わった直後も そう変わりはなく またオシムが監督になってからは
サッカーの議論が高まったりして 「熱の質が変わりつつ上った」 様に思うんですね。
そう考えると タイミング的にも 岡田監督になってから かなと。
サッカーに限らず 会社や学校など ある集団において トップの質は非常に重要だと
思いますね。トップの質が そのまま集団に反映する みたいな現象は よくある事で
誰もが思い当たる節があるかと思います。それだけに トップの人選は慎重にしなけ
れば 組織もろとも崩壊という危険もあるわけです。で 今の代表を見て思うのは
岡田さんの人格が そのまま影響してる のかな と。
岡田監督は 「冷静な人」 だと思うんですよ。内心は相当 動揺したり 恐れたりしても
至って冷静を装う と言うか 強い自制心で 動揺や恐怖を抑えている。と そんな人
に思えるわけです。自律や自制ってのは 日本人の美学でもありますから それは
素晴らしい事だと思うんですよ。けども 集団への影響には 良い事ばかりじゃなく
冷静が生み出す反作用として 「熱を放たない」 と言うことがあるわけです。
岡田監督が生み出す 冷静なオーラが ひいては代表人気に影響を及ぼしてる と
そう感じてるわけなんですよ。悪い言い方をすれば 熱に冷水を掛けてる様な。
岡田監督自身が 熱を放っていないから 代表の熱が上らない
代表熱が冷めて行ってる現象を 「監督一人の問題」 と言ってしまうのは ちょっと
酷な気もしますが 色々考えた末 そうじゃなかろうかと 結論に至ったわけです。
岡田監督の冷静な人格が 冷静な判断をし 冷静な選手を中心に据える
遠藤や中村憲剛 そして中村俊輔がチームを司(つかさど)る。
そうすると 闘莉王や岡崎の放つ熱さえ 静かに冷めて行ってしまう。
チームからの熱が足りなければ 見ている側も 熱を失ってしまう。
代表監督に就任してからの この2年間で こうした現象が起きてる様に思います。
結局のところ 熱が無きゃ 暖まらない
そういう事じゃなかろうかと。テレビがどれだけ盛り上げようも 雑誌がどれだけ
熱く語ろうとも その根に熱が無けりゃ 暖まる事はない と そう思います。
で この現状を改善するのは 策や方法じゃないと思いますね。熱源が足りない中で
熱を生ませようとしても 容易じゃない と言うか それは不可能に近いですから
根本を変えるべきだと思ってます。ただ それもまた簡単な事じゃなく。
後は 協会に決断する気概があるか どうかだけだと思いますね。
シーズンの移行より こっちの方が切実な問題だと思いますよ。 ね 犬飼さん。
ウチの壁暖問題は カセットコンロで何とか凌(しの)げました。
火が付くものさえありゃ暖は取れますし 春になりゃ黙ってても 暖かくなります。
けども 熱源が無かったら。春が来なかったら…。そう考えると 怖いっすね。
代表が抱える問題は 北海道の寒さ何か比べものにならないほどの 底冷えです。
この寒さを 暖めてくれるのは ヒディンクか シャムスカか。
それとも ただ春を待つのみなのか…。でも 春は来るのか?
やっぱり 熱が足りない。