白石区某商店街にある「にこにこ弁当」
弁当を買う時は この店と決めている。
この店 名前はニコニコだが おばちゃんは無愛想だ。
近頃の馴れ馴れしい居酒屋の店員どもに見せてやりたいぐらい
ノンフレンドリックな にこにこ弁当だ。
もしかすると 「全然 ニコニコや ないやん」 とツッコンで欲しいがための
高度なボケかも知れない。 と思うが 言う 勇気はない。
おばちゃんのキャラクターも愛されるべきものだが
何と言っても ここの弁当 ウマい。 特に「幕の内」は絶品である。
3日ほど前にも買ったのだが 幕の内の内容はこうだ。
春巻き・鯖の味噌煮がメインで 後は小分けされた銀のカップに
竹輪と野菜の胡麻和え・八宝菜 あと忘れたが2品ぐらい
ご飯の上には鮭も乗っていた。まさに
お弁当の~宝石箱や~ by彦摩呂
しかもお値段!なな なんと!580円ぐらい!お値打ち価格! by TV SHOP
で。ここの特徴は 小鉢系の品数が多いこと。メインの他に常時4~5品ある。
そして1品1品の食材が多い。胡麻和えだけでも4~5種類の食材が入ってる
とにかく調理の芸が細かいのだ。キザミ技が冴え渡っている。
これだけの食材を使い 手を抜くことなく作られてるのだから 買いなのだ。
もうひとつ ここの弁当屋で気に入ってるのは 味が薄いこと。
普通コンビニにしても ほか弁にしても いや外食ほとんど 味が濃い。
これが どうにも気に食わない。なぜあんなに塩っ辛いのだ?
まぁ 味の好みは人それぞれだから 一概には言えないのだが
それにしても 味が濃い。料理人の感性を疑ってしまう。
で ここの弁当は 味が薄い というか程良い加減でまとまっている。
最近は薄味というだけで 何か 「体に良いんじゃないか」 と思ってしまう。
味よし 品数よし 栄養バランスよし と3拍子揃いつつ お値打ち価格
更に おっちゃんの手間ひま。ここまで高評価な弁当は そうないだろう。
そんな弁当にはちょっとうるさい私が 非常に気になる情報を見つけた。
「しまふくごはん」
これだ。
これは気になる。イイんじゃないだろうか。
選手の食事を世話している寮母さんが考案したものだ。
それだけでも「買い」の価値はある。
さらに 栄養バランスも考えられている。味も薄味ときた。
これはぜひ食べてみたい。
ただ 気になるのは 数に限りがあることだ。
あれは ちょうど 一年前…。
ホーム開幕戦だった。どうしても必勝弁当が食べたくて 探した。
ドーム内 弁当販売いたる所へ歩き回り 探し さ迷い歩いた
だが 結局 必勝弁当は手に入れることが出来ず カツ弁当を買った
ほんのりと涙の味がするカツ弁当を食したのだった。
あれが友人Sの買占めだったかどうかは定かではないが
もう二度と弁当難民にだけはなりたくない と固く心に誓った開幕戦だった。
あれから ちょうど一年後の ホーム開幕戦。
痛々しい心の傷も癒えぬままに 今度はもっと高倍率の弁当が発売される
こんどこそ どんな妨害があろうと どんな大食いがそばにいようと
ぜひぜひ入手してみたい。食ってみたい。
果たして手に入れた時は ここでご報告させてもらう。
弁当は作り手の想いが見えてこそ 美味いのだ。
そう思えば 弁当屋 あのおばちゃんのキャラクターも 良い味つけだ。
にこにこ弁当の無愛想は 程よい苦味なのだ。
そして寮母さんの「食育」。健康を考え 満足感を与え
日々のテーマが反映されている。
これもまた素敵な味つけではなかろうか。
弁当とは。愛だ。
簡易な食事ではない。
健康 成長 腹の減り具合 生活…
見えない所へ行った相手へ 唯一渡せる 愛の小箱だ。
だからこそ かあさんの弁当は偉大なのだ。それに勝るものはない。
そのテイストを持ったものだけが 弁当と呼べるのではないだろうか。
手作りの味。想いの小箱。 それが弁当なのだ。
そんな意味で この「しまふくごはん」 期待している。
コンセプトもしっかりしている。手作り感もある。
栄養バランスも良さそうだ。おそらく大好評だろう。
そして一番の誉めどころは そのネーミングだ
私が考案者なら 間違いなく
「おふくろう弁当」 になるとこだった。 それが何よりだ。