そうか あれから1年か。
■札幌3-0山形
1年前。空に月はなかった。
それどころか 低く覆った雲からは 絶え間なく雨が降り続いていた。
それでも 厚別に来た3896人は 頑張った人を通り越して
少し 痛い人 だったかもしれない。
ここにも その1人がいるが。
その日 札幌ドームでは素敵なイベントがあり 素敵な時間を過ごしてる人達がいた
片や びしょ濡れの厚別。西嶋の洒落たコメントが印象的だった。
それから まる1年。今日も同じように札幌ドームでは素敵なイベント。
片や 寒空の厚別では 防寒を着込んでの観戦。
全てが同じように思えるが ひとつだけ違ったのは 今日は月が出ていたことだ。
雲のない空に 月は まん丸く ぽっかりと浮かんでいた。
そのせいだろうか 選手からは 試合前から 何か落ち着きを感じた
しっかりとした それでいて闘志の感じる雰囲気 良い落ち着きがあった。
試合が始まっても その雰囲気は変ることなく 落ち着きと闘志を見せていた。
ただ 前半の中頃 続いたセットプレーでゴールが出来なかった時
前半での得点はないと思っていた。だが 間際のダヴィのゴール。
藤田のクロスから 中山のシュート こぼれた所をしっかり詰めたダヴィ
このゴールで 「今日の勝ち」 が見えた気がする。
そう言えるのは 今日はディフェンスがしっかりとしていたから。
中盤からの寄せが ここ数試合になかった 「早さ」 を取り戻していた
それが出来るのも 最初の所 中山とダヴィの献身さがあり
続く中盤のバランスも取れていた。となれば最終ラインは守備に余裕が持てる
そういったチーム全体での守備が 今日はよく効いていたのだ。
ただ ジュンジ ひとりが 個性的なプレーをしていたが。
この守備の安定感 どこが良くなったのか 現地ではよく分からなかったのだが
ヨンデのポジショニングが効いていたように思う。中央の大きく空いた所へ入り
危険なゾーンと 奪ってから受けれるポジションを常に取っていたように見えた。
ただ せっかくボールを貰っても 残念なプレーも多かったが。
コンサドーレが守備での安定感を取り戻せば 相手は打つ手がなくなる。
いや なくなる と言うのは言い過ぎだが 山形が手詰まりだったのは事実だ。
佐々木を最初から使えれば 違った展開になったかもしれないが
財前-横山のラインが機能しなければ それほど危険な場面は作られないのだ。
落ち着きと闘志を持った守備。後は追加点が課題だったが それも着実に上げた。
ダヴィの2点目は 待望のセットプレーから。ニアで合わせた 良いゴールだった。
3点目は 交代で入った砂川が良い動きを見せ 折り返した所 藤田のダイレクト
これもまた見事なゴールだった。そして何より 良かったのは 3-0になってからの
時間の使い方。
3-0という余裕があったにせよ 良い時間の潰し方をしていた。
ここ数試合の成績を考えれば 「負けられない」 というプレッシャーは大きいはずだが
選手たちは焦ることなく やるべき事の判断も適切に プレーしていた。
そういうところを見ると 「首位らしいチーム」 と言える
時々 中3レベルのプレーも多くあるが。
ともあれ ここに来ての3-0勝利は大きい。
選手が 何かを取り戻したようにも思えた。
それは 試合前からの落ち着きにも表れていたのだから
なお更 大きな勝利に思える。
この感触を 次へ そして そのまた次へと 繋げてほしい。
帰り道 月が綺麗に出ていた。
1年前には見れなかった 良い月が。
それは 何かを暗示しているのだろうか。
…そう言えば 元気 頑張ってたなぁ。 それか。