世界のキャプつば!と 世界のタケシさん… か。
昨夜の 「アメトーーク!」 は 「キャプテン翼芸人」 だった。
いづれ必ずやるであろうこの企画は 楽しみであり 恐怖でもあった。なぜならば
わたくし キャプテン翼を 見たことが ない。
サッカーファンで 現代を生きている人間で 「キャプつば」 を見たことがない
なんて あり得ない。そうお思いでしょう。確かに あり得ない。確かに どうかしてる。
まして このオレ 漫画が大好物であった。小学生の時分から 週刊誌を買い漁り
大人になってからは まさに大人買いの日々。8畳の1部屋を単行本で埋めたぐらい
生粋の漫画っ子であった。がしかし ちょうどこのキャプつば連載当時は 漫画を全く
読まなかった時代。私の漫画人生において ポッコリと抜けたエアポケットに
スッポリと 「キャプつば」 が納まっていたのである。
ただ 存在は知っていた。時々少年ジャンプを手にとってはパラパラとめくり
どんな漫画家がどんな連載をしてるか ぐらいのチェックはしていたから。
そうした中で 「キャプつば」 の連載も 当然知っていた。そして 驚いた。
そのデッサン力にド肝を抜かれた。あり得ないバランスと あり得ないフォーム。
そして あり得ない必殺技が次々と繰り出される その大胆なアイデア。
車田正美の画力とアストロ球団のアイデアをミックスし 更に得体の知れない液体で
薄めた様な もはや漫画を越えたファンタジー!それが 「キャプつば」の印象だった。
だが 多くの少年達にとって この 「キャプつば」 は夢であり バイブルでも ある。
どんな強敵も次々となぎ倒し どんな困難も勇気と努力で乗り越える そんな翼君の
ひたむきな姿に 少年達は心打たれたのだ。そして 心打たれた少年達は
サッカーを 始めた。
この漫画 最大の功績は そこにある。連載開始の1981年には当然Jリーグは無い
サッカーという競技は知っていても 「やろう」 と思う動機がなかったのだ。
だがこの漫画が 「動機」 になった。サッカーというスポーツに 憧れを持たせたのだ。
「ボクも 翼くんのように!」 そんな思いが 少年達をグラウンドへと走らせたのだ。
それがこの漫画 最大の功績なのだ。それが今 我々の喜びに繋がっているのだ!
いかがだろう 皆さん 今一度 この偉大な漫画に キャプテン翼に!大きな拍手を!
オレは 読んでないんだけども。
香港戦。昨夜 行われた この試合 いかがだっただろう。
3-0という結果も 試合内容も 順当と言えば順当 良かったと言えば良かった試合
だったのではないだろうか。甘い相手とは言え あれだけ圧倒すれば 不満はなく
それでも不満が出るとすれば それは相当な欲張りか 単なるアレルギーだろう。
このオレ含め 強烈な岡田アレルギーを患ってしまった方は どこの病院に行っても
処方箋はなく 後はただ我慢するか 自力で治すしか 治療する方法はないのだ。
にしても 思う。サッカーは 面白いか つまらないか その2つに1つだ と。
それは あくまでも感性の問題だから それぞれが感じることでいい。
ただ 面白いものは理屈なく面白く 大雑把に言えば 勝ったからとか 点が入ったから
面白いのではなく 面白いから 面白いのだ。大事なのは 素直にどう感じたか?だ。
そうした観点で言えば 今は 「代表のサッカーは つまらない」 と言う感想しか出ない
ただ サッカーを愛してる以上 このままの気持ちでW杯を迎えるのは 忍びなく
自分なりに出来るだけ 「つまらない」 と思わない様 工夫をしている。
昨日の試合も 最終ラインからのビルドアップが華麗であれば 「おぉ!」 と感銘し
玉田の超人的な反応とミラクルなゴールが決まれば 「スゲー!」 と声を上げた。
あえてのオーバーリアクションで 少しでも自分が暖まれば と思ったのだ。
がしかしだ。それでも つまらないものは つまらない。
そう感じてしまうのは 「アレルギーだから」 なのは分かってる。
ただ 理由はそれだけじゃなく 選手の表情にも そう感じる理由はある。
選手は イキイキしてるだろうか?
翼くんの目は いつも輝いている。それを見て 少年たちは サッカーを始めた。
昨日 ピッチにいた多くの選手は そうしてサッカーを始めた選手たちだ。
今 君たちの目は 翼くんと同じ瞳をしているだろうか?
あの頃 ただ楽しくて ボールを蹴っていた気持ちを 忘れてやしないだろうか?
そんな目で そんな表情で ボールを蹴って 少年たちは 憧れるだろうか?
今 君たちが 翼くんなのだ。忘れるな。
香港戦の後 深夜のテレビでは 大の大人が目を輝かせていた。
「キャプテン翼」 の話しをするその人たちは 熱く 愛に溢れたトークをしていた。
その姿を見ているだけで 楽しくなれた。それでいい と思った。
タケシさんと蹴馬鹿は まずは 「キャプつば」 から始めるべきだ。