「遠慮」 とは日本人特有の習性と言いましょうか
良い意味で 他人に対しての配慮とか思慮があるわけです。
例えば 友人数人で居酒屋なんか行くと 皿に盛られた料理が一つだけ残る。
みんな気づいちゃいるんだけども 箸は出ない
「あなたどうぞ」 「いやいや あなたこそどうぞ」 みたいな譲り合いがあります
あれの裏を返すと 無遠慮に対する恥じ ってあるかと思います。
躊躇い無く「おっ いただきます」ってやると ちょっと嫌な感じと言うか
「図々しいヤツ」 というレッテルを貼られる
どうもああいうのが苦手ですね。思うのも 思われたら嫌だなと いうのも
なんか嫌なんですよ。あの変な譲合いが。
ファミレスのレジ前の 「ここは私が」「いえいえ私が」ってやつも同じ。
遠慮は大事なんですが 遠慮をしない配慮って これまた大事だと思いますね。
要するに 時には無遠慮も礼儀 じゃないかってことです。
昨日 今年初めて練習を見てきました。
出先のついでに立ち寄ったのですが 随分遠回りになる「ついで」なんですけどね。
紅白戦でもやんないかなーって思って グラウンドに着いて
すぐにjunkoさんから情報収集すると 「たぶん 今日 紅白戦ですよ」と。
で 岡田の様子を探りながら 観戦していました。
紅白戦 後半だったでしょうか 突然 大塚の怒号が聞こえたわけです
何言ったのかは聞き取れなかったんですが
いいからちゃんとヤレよ!みたいな感じだったと思います
相手はフッキ。フッキはフッキで母国語で叫び返す
当然 何言ってるのか分からないんですが かなり激しい口調
雰囲気で解釈すると
「冗談じゃねー!!こっちはさっきから倒されてイライラしてんだよ!」
そんな感じです。あくまでも雰囲気ですよ。ポルトガル語なんて分かりませんし。
2~3回のやり取りはあったでしょうか。
ただお互いに胸グラ掴みそうになるとか そんな感じはなかったです
ポジションを離れることはなく 互いにその場所のままの言い合い
監督が審判やってましたから 間近にいますが
止める事もなく紅白戦は続いてました。
ギャラリーからも「おお」という声は聞こえてきました
なんせこっちは今年初めての練習見学でしたから
もしかして今年はこんな事が頻繁にあるのかな とか思ったんですが
junkoさんに聞くと ここまではなかった とのこと
ただ 芳賀なんかはわりと厳しい口調で言う事もあったらしいです。
で フッキと大塚 その他の選手の雰囲気ですが
やり合いの直後は一瞬 声が止まったものの すぐに通常に戻りました
雰囲気も悪くなってはいませんでしたよ。
要求をいつもより厳しく言った それに対しちょっと反論した というものです
練習終わりに監督を交えて 話し合いが行なわれたようですが
何の問題もなかったように思います。
何となく 当たりくじを引いたような ええもん見せてもろた って感じですか。
思ったのは
大塚がフッキに言ったのは 不満や要求だけじゃなくて
あえて言うなら 「遠慮をしない配慮」じゃないでしょうか。
フッキは皿に一つだけ残った料理なんじゃないでしょうかね。
誰が手をつけていいか分からない料理。
誰か食う?あなたどうぞ あなたこそどうぞ の一個。
誰か言ってくれるんじゃないか って人任せにして半年が経ちました
自分が悪者にならなくても 最後は監督が言ってくれるだろうし
自分よりキャリアが上な人がいるし 年が上な人もいるし 在籍年数もある
そういった「あなたどうぞ」の空気を持ったこのチームに
大塚はあえて打ち破る雰囲気を作りたかったんじゃないでしょうかね。
一連の出来事を目の前で見て そういった印象を受けました。
監督のコメントにもありましたが
「これからもどんどんやってほしい」 と思いますね。
やっぱり違うものは「違う」とはっきり言わなくちゃ 良いものは出来ませんよ
ただ 良いものは「良い」言うことも大事なんで そこら辺の配慮もほしいですね。
特にフッキは非常にナイーブな人間に思えます。
19歳という若さや異国での孤独さを考えれば 褒めることも必要なんでしょうね。
そうして色んな壁を 少しづつ取り除いてやることが
彼にとっても チームにとっても成長に繋がるんじゃないかと思います。
一般社会ではあれだけの口論になると 大きな問題になるかもしれませんが
体育会系で育った者同士 あれしきのことじゃビクともしませんよ。
試合でも 対戦相手とどれだけ激しい戦いがあろうと
90分終われば遺恨なんてないわけですからね。
川原で決闘しても「やるな」「そっちもな」ですよ。 それはないか。
とにかく今回の出来事は チームにとってプラスになることと思います。
これでギアアップしてくれるんじゃないか と淡い期待を持った次第です。
最後に。
ゴール前こそ「無遠慮」で。
あなたどうぞ あなたこそどうぞ なんてやってる場合じゃないっての。