数年前 友人と「アントラーズは何で強いのか?」って話しになって
しばらく ああだこうだと言い合った結果
「やっぱり 強ええから 強ええんじゃね」 という答えに辿りつきました。
例えばジュビロなら「組織力」とか マリノスなら「守備ベース」とか
何らかの要因はあるはずなんですが アントラーズの場合
「個人か?」と言えばそうでもない。
例え個人能力が高かったとしても 強さがそう長続きするものでもない。
今を持ってよく分からないのが アントラーズの強さ なんですよ。
ただ話しの中では「メンタリティの強さ」「勝負強さ」「モチベーション作り」と言うような
ちょっと目に見えない部分での強さがある事は確かでした。
で この話しの流れで出てくるのは
ジーコ。 作り上げたのは この人しかあるまい と言うのが全員の見解。
例えば 試合の中で ここが勝負どころ ってあると思うんですが
まず「勝負どころ」を見極める力ってのが必要なんでしょうね。
第三者として横で見てる分には 何となく分かる時間帯ってあるんですが
実際にやってるプレイヤーがその時を感じられるかってのは
かなり高度な能力だと思います。
でまた 勝負どころを感じ取れたとして そこを勝てるかってのもまた難しいところで
例えば 普段は7~8の力 その瞬間10の力 いやそれ以上の力が出る
そういった鍛え方をしたんじゃないか と そんな話しをしていました。
ただこれ そうそう出来る話しじゃない。
皆で話しながらも ちょっと現実味に欠ける理由だなという空気になって
結局 「ま 強ええんだな」というものになった次第です。
その後ジーコが監督になって 早3年半。
今の代表を見ると やはりアントラーズの強さに通じるものがあります。
チームを見てる人が一緒ですから スタイルが一緒になるのは分かりますが
強さの理由がはっきりしないのも また同じところ。
アジア杯を制し。W杯出場を決めた。
この結果も決して「当たり前」なんて言うことはないはずで 大きな栄誉です
アジアの中でもサッカー後進国であった日本が勝ち取ったわけですから。
昨日のアンゴラ戦。モチベーションという意味では低かったのですが
それでも負ける気配はなかった。画面を通してもメンタリティの強さは伝わりました。
また試合の流れでも アンゴラがミドルシュートを打ち出し
両サイドからはすぐにセンタリングを上げ出した時間帯
ちょうど前節の札幌対福岡の試合にも同様な時間帯がありました
アンゴラ・福岡共にペースを掴むためのもの。
結局 札幌は下がり ペースを掴まれ 結果失点。
代表は中田を軸に鋭いカウンターを見せた。
この差は技術以上に大きなものがあると思う。
特にメンタリティの部分が。
主導権をもう一度呼び寄せる力。
押されても気持ちで押し返す精神力。
勝負どころの見極め。
これらの事があっての勝利だったと思います。
もう一度アントラーズに話しを戻しますが
一時期 低迷した感があったアントラーズですが
またその強さが復活した事を感じます。
これだけ長く継承される強さ。
技術や戦術といった質のものと違う強さ。
ジーコのもたらしたものは
これから先にため。
もっともっと先のため。
日本のサッカーを強くするため。
そんな気がします。